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2008/10/18 (Sat) 12:32
旅の記録09 よい旅を

旅の記録09 よい旅を

  よい旅を   08.07.26 Sat 9日目

 30分遅れでバーリ着。列車が遅れるのにはもう慣れた

 駅前のインフォメーションはまだ開いていないので、自力で港を目指す。大体の方向はわかってるので大丈夫でしょ。
 とりあえず海に向かってまっすぐ進む。しかし途中で迷路みたいな路地になっていて不安になる…
 通りすがりのおっさんに、
「Where is port?」
と言ったが、全くピンときてない様子。英語通じないのね… まぁ、イタリア人だしね…
 欧州人で英語が得意なのはオランダより北、特にドイツ人。北方ほどでないにしてもフランス人もかなり上手い。イタリア・スペインは日本人並みだからね。
 シップ!! フェリー!! ポート!! と思いつく単語を何度か繰り返し訴えると、ようやく、
「おお、ポルトか」
と合点がいった様子。まっすぐ行ってその後左だ、と身振り手振りも交えて教えてくれる。
 グラッツェ。っていうか、旅の5ヵ国語持ってるんだし、それ使えよ!?

 港に到着したが、右と左、かなり離れたところに建物が二つ。どっちだ??
 左の建物の方がにぎわっている、こっちでしょ、きっと(根拠のない自信)。
 ところが、向かった先の建物にはお目当てのパトラ行きのフェリーを運航するSuperfastやBlue Starのカウンターが見当たらない…
 係員っぽい人に、パトラに行きたいと言うがこれまた通じない…
 パトラ!! グリース!! パトラッソ!! ギリシャ!! などと思いつく限りの地名を言ってみたのだが、今度はどうにも埒が明かない… 地名だけに、会話集では役に立たん…
 クックの時刻表を取り出して見せたらようやく通じ、反対側の建物を指差す。
 あっちだったのか…

 逆側の建物に到着も、Superfastのカウンターはまだ開いていなかったので、待ちながらパンとネクタリンで朝食。
 同じフェリーに乗ると思われるカナダ人3人組(♂♀♀)ものんびりと待機。カナダ人バックパッカーって、バックパックや服とかにカナダ国旗をあしらっている人が多いよね。日本人の場合、“わたしはカモです”って看板ぶら下げているのと同じになってしまうのでやめておいたほうが無難ですけどね。

 Superfastのカウンターがオープンしたので並んでチケット購入(€37)。この航路はユーレイルで無料だが、予想以上に追加料金が徴収された。
 内訳は、ハイシーズン料金:€20、港湾税:€7、燃油サーチャージ:€10。
 フェリーにもサーチャージか… この先バスとかでも請求される可能性がありそうだなぁ…
 原油高とユーロ高に悩まされる旅になりそうだなぁ…

 チケットをよく観察すると、デッキの文字が…
 ちょっと待てよ、わたしのユーレイルは1stクラスパスだから、ドミトリーが無料のはずなんだが… ちゃんとユーレイルパスも提示して、ドミトリーと言ったのに…
 真夏とはいえ、一晩デッキで過ごすのは極寒との噂だけに、変えてもらえるなら変えてほしい。念のためユーレイルの割引一覧の冊子をチェック。1stクラスパスの場合はドミトリーが無料と確かに記載されている。
 並び直して、
「わたしはドミトリーと言ったのに、デッキになっている、わたしはユーレイル1stクラスパスを持っている」
とパスを見せながら主張。
 すると、あちら側のミスと判明し、ドミトリーはないが船内のリクライニングシートが使えるとのこと、ほっ。
疑問に思ったことは少々手間隙かけてでも主張すべきだと実感。

 すると、すぐ近くにいた女性が、
「日本人ですよね?」
と声をかけてきた。
 真っ黒に日焼けしたすっきり系美女、少しときめ
 バックパックの脇にぶら下げていたファミマのビニール袋が目に留まったとのこと。
「目印になっていいですね。」
全く意図していなかったが、こんな出会いを演出するとは、やるじゃないかファミマ袋。
でも、日本人であるという看板をぶら下げているリスク(カモと思われ狙われやすい)もあるだけになぁ…
 ファミマ袋はすでにかなり擦り切れていてお役御免も間近だし、次からは仮にぶら下げるにしてもこっちに来てから入手したビニール袋にしておこう。

 彼女はわたしとは逆にギリシャからこっちにやって来たところで、バーリからドブロブニク(クロアチア)へのチケットがほしいらしい。
「Superfastは違うと思いますよ。」
と言ったけど、念のためと言って彼女は並び続ける。しばらくして戻ってくる彼女。
「あっさり、ここじゃない、とだけ言われました。」
「他のフェリー会社の人より、港の職員っぽい人にきくといいよ。」
とアドバイスして一緒に女性職員のもとへ。
 女性職員は丁寧な対応をしてくれて、彼女は感心していたが、それよりも、彼女がアイポッドを駆使している姿に、時代を感じた。バックパッカーの所持品にアイポッドか…
 バックパッカーがキャッシュカードや携帯を所持しているのはもはや常識レベルで、ノートPCまで持ち歩いていたりする時代。カードも携帯も持たないわたしは完全なる旧世代だな。

 でも思う、日常生活を持ち込んでいるだけだ。日常とは違うことを経験することの意味を、彼女ら彼らは経験しないままだ…
 心地よい旅は出来るかもしれない、でもね…

 ドブロブニク行きの会社のカウンターは反対側の建物(つまり、わたしが最初に間違って行ってしまった建物)だった。なんとなく、一緒に歩き出す。わたしのロストバゲージの話など、お互い言葉の壁に悩まされてきた話をしあう。共感

 ほらね、機械に頼ったところで、言葉の壁とか、そういうのはそんなに変わらない。そう、旧世代の嫉妬ですよ♪

「チケットを買ったら、時間はたっぷりあるので、すぐそばにあるアルベロベッロに行こうと思っているんです。」
どことなくお誘いのニュアンスを含んだ言い方だが、小心者のわたしは、
「なんですか、それ??」
「すぐそばにある世界遺産です。」
「へぇ〜」
で、終わらせてしまう。そのアルベロベッロなるものを全く知らないとはいえ、もっと他に言い方もあるだろうに…
“どんなところです? 興味あるあるなぁ、ご一緒してもいいですか?”なんて感じにさ、なんで言えないかなぁ…

 そうこうするうちに、港の出口と彼女の目指す建物の分かれ道にさしかかる。
わたしが、
「じゃ…」と言ったのに、なぜか、
「では、また♪」と返す彼女。
 ?? では、また?? ってことは… ん?? 世界遺産のお誘いですか??
 でも、直後にわたしの発した言葉は…
「よい旅を。」

 おいおい、あっちは“では、また”って言ってるんだぞ!!
 何が“よい旅を”だ。お別れの言葉じゃん。彼女はほんの少しだけ怪訝そうな表情を見せた後、笑顔で、
「よい旅を」と返す。
つくづく自分のふがいなさにいらだちつつも、その場をあとにする。
 ホントに小心者だなぁ…

 そのくせ、ここでいったん別れても、再び偶然会えた時は運命!?なんて考えが頭をよぎる。だって、彼女の言う世界遺産って、港から見えるあの建物だろう。ってことは、彼女も今日はこの街で時間をつぶすわけだ。可能性はゼロじゃない。なんて考えていたのだが、結局会えずじまい。
 会えるはずもない、アルベロベッロはバーリから列車で1.5時間ほどの場所にあると、それから20日もたった頃に気づくことになる…

 土曜ってこともあり、街の商店は休みだらけ。手持ちの食材がりんごのみになっていたので、困った…
 曜日チェックは大事だな。金曜は多めに食材を買い込んでおかないとね。

 いくら探しても開いているスーパーやパン屋は見つからないまま時が過ぎる。空腹に耐えかねて、普段は手を出さない値札なしのピザ&コロッケ風のものを買ってみる。計€4、思った以上に高いが、うまかったのでまあ許す。

 マーフィーって感じに、昼飯後即、パン屋を発見。€0.3でバゲットをゲット。これで今夜はフェリーのバカ高い(推測)食事に手を出さずに済む。安いび〜るも全く見つからないので、延び延びになっていた旅に出て初のノンアルコールデーにすることにした。

 バックパック背負ったまま歩き回ったせいで疲れた、休憩しようと公園に入ったら、不良っぽい若者がイタリア語で何か叫んでくる。ちと怖い…
 お前らに恐れて逃げるわけじゃないぜ、というフリをかましつつもそそくさと立ち去る。人影もほとんどない世界遺産(そこ世界遺産じゃないから♪)の横のベンチでのんびり休憩。

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 裏側だし彼女には会えないかもなぁ(だから、勘違いだから♪)なんて考えながら休んでたら、結婚式を終えたばかりの集団がやってきて記念撮影等を始め騒がしくなる。
 お幸せに。

 17:00の乗船時間が近づいてきたので、港に戻る。
 待合室の自販機に€1のCokeを発見。買ってみると、えらく小さいサイズのが出てきた、安いには安いなりの理由があんねん…

 17:00ちょい過ぎ乗船。出航は20:00、まだまだ先だ。
 デッキに出て、バックでフェリーに乗り込む車を見物。トレーラーとかの運ちゃんのテクニックには脱帽。たいしたもんだよ。
 小型ボート牽引している車は四苦八苦していたな。年に何度かしかしないんだろう、無理もない。
 デッキ組(ユーレイル2ndクラス組だろうな)には妙な連帯感があるように思えた。でも、夜は辛いぜ、頑張ってね。
 フェリー内のプールバーって、ビリヤードのじゃなくて、文字通り泳ぐプールがあるバーなのね♪ 船上のプールで泳ぐ人がけっこう存在するが、その心情はわたしには理解できん…

 船上からの夕日を堪能し、出航。

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パンとりんごと水というさびしいディナーして、歯磨きして、船内の探索にも飽きてきた頃、リクライニングシートで眠りに就く。

朝食:パン ネクタリン 昼食:ピザ コロッケ風 夕食:バゲット りんご
移動:(ローマ)→バーリ→(パトラ 翌日)  宿泊:夜行フェリー(€37)

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